受験ライフハック

教育に携わる京大生の筆者が考える、受験にまつわるコツと幸せ

過去問を始めるタイミング

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。今回は、過去問を始めるタイミングについてお話しします。大学受験と言えば過去問というのはみなさんお馴染みでしょう。過去数年分はもちろんのこと、「25ヵ年」などという狂気のような参考書もあります笑。

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 過去問をやりこむことは受験で勝つためには必須です。受験本番で初めてその大学の問題を解くというのは現実的ではありません。過去問を解くことの重要性については話す必要すらないでしょう。

 しかし、過去問を解き始めるタイミングについては多くの人があまりピンと来ていないと思います。「夏休み明けに力試しでぽつぽつ始めてみようか」「受験直前の学力がついたときにまとめてやろう」と漠然と考えている方がほとんどだと思います。しかしこれらは大きな間違いです。

 結論から言うと、「高3になったタイミング」がベストです。「実力がつくまで温存しておこう」という考え方はよく聞くと思いますが、これは間違いです。高3になったタイミングがベストだという理由は以下が挙げられます。

  • 志望校の出題傾向をいち早く知っておく
  • 出鼻をくじかれることで1年間の緊張感をつくっておく
  • 受験直前にもう一回解くことで成長を実感できる

 ひとつ目に関しては、本格的な受験勉強が始まるタイミングで出題傾向を知っておくことで、その一年間でやるべきことが明確になるということです。論述を鍛えておくべきなのか、計算力を鍛えておくべきなのか、それぞれの学校によってカラーが違います。間違った意味のない努力を防ぐためにも早い段階で過去問を解きましょう。

 ふたつ目に関しては、高3の段階では合格点は絶対にとれません。時間を計ってやれば時間不足にもなります。「こんな問題が解けるようにならないといけないのか...」という絶望体験をしておくことで、一年間の勉強を油断なく進めるきっかけとなります。

 最後に関しては、受験直前に改めてその過去問を解くことで、高3初めの時と比べ明らかに点数が向上していると思います(していない場合は受験を諦めましょう)。この体験が意味することは、自分の努力が明確に形としてあらわれることで、「一年間でこれだけ実力が向上した」という精神的な柱となってくれるということです。受験直前で落ち着いたメンタルを保つには、いままでこれだけやってきたという自負が何より必要です。

 それでは。