受験ライフハック

教育に携わる京大生の筆者が考える、受験にまつわるコツと幸せ

【まじめな人ほど陥りがち】やる気が出ないときの対処法【まずは何もするな】

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 

  • まじめな人ほどやる気がなくなる

 

 勉強をしていて、「何もやる気にならない」「何も手につかない」「そわそわ落ち着かない」ときが誰でもあると思います。勉強をしないといけないと思いつつもなんとなくやる気にならず、ぼんやりスマホを弄ってしまう時間があると思います。特に今はコロナ自粛の影響で、家で多くの時間を過ごすことが多いでしょうから、なおのことぼんやりしてしまいがちなのではないのでしょうか。

 自分が思うに、まじめで完璧主義な人ほどこのような状態に陥るのではないでしょうか。そもそも勉強しないといけないと思っているからこそ、手につかなくて困る状況が発生します。また、完璧主義だからこそ目の前の勉強に手をつけづらくなってしまいます。

 ですから、勉強が手につかないと悩んでいることはある意味立派なことなのです笑。

 

  • やる気がでない理由

 

 やる気が出ない理由として、「何から手を付けていいかわからない」「気持ちが入らない」というものがあるでしょう。やらなきゃいけないと頭で思いつつも、なんとなく手が出ないという状態ですね。

 また、「勉強なんてもううんざりや」と投げやりな気持ちになることも多いと思います。いっそもう今日は勉強なんてやめてスマホ漬けになってやろうと丸1日サボってしまうときの状態ですね。

 

  • やる気が出ないときの対処法

 

 ではやる気が出ないときはどうすればいいのでしょうか。自分が考える対処法は以下の通りです。

 

1. まずは何もしない

 

 勉強をしなければいけないという状況でも、まずは教科書から離れましょう。なんとなくダラダラサボっているのであれば、スマホの電源も落としてしまいましょう。本を読むのもやめて、まずは何もせず寝っ転がりましょう。

 漠然と焦燥感に駆られて、なんとなくスマホを弄っていると結構頭の中が混乱していると思います。ですからまずは何もしないことで思考をリセットすることが重要です。心得のある人なら瞑想をしてみてもいいかもしれません。

 

2. 勉強をするとどんないいことがあるか考える

 

 今やっていたことを全て放棄して寝っ転がったうえで、勉強をするメリットについて考えます。自分が思いつく範囲だと

 

  • 論理的な思考の習慣が身につく
  • 高学歴が手に入り様々な特典がある
  • 就職がラクになる
  • 自分に自信がつく
  • バラ色のキャンパスライフが待っている
  • モラトリアムを謳歌し放題

 

 ぐらいが挙げられます。非常に俗っぽく、「勉強するために大学に入るんじゃないのか?」と思われそうですが、「もっと勉強するために大学に行きたい」なんて思っても今目の前の勉強に手が付けやすくなるわけでもないですから、これぐらいで十分です笑。

 

3. 勉強をしないとどんな嫌なことがあるのか考える

 

 次に、今この瞬間勉強をしないことでどんな嫌なことがあるかを考えます。例えば

 

  • 浪人してまた1年勉強する羽目になる、学費もかさむ
  • 就職で将来困る
  • 受験に成功した同期を見るとモヤモヤした気持ちになる
  • 親に顔向けしづらい

 

 などが挙げられるでしょう。大学受験をすると決めた以上、自分なりに納得がいくように完遂しないと不完全燃焼感が一生つきまとうことになると思います。

 

4.小さな目標を決める

 

 勉強をするメリット、勉強をサボるデメリットをひとしきり考えたなら、なんとなく勉強した方がいいような気がしてくると思いますが、まだ行動には移せていません。そこで次に考えるべきことは、まず自分が取り組めそうな非常に低いハードルを設定することです。例えば

 

  • 英単語を5個覚える
  • 過去問を1問だけ解く
  • 電気陰性度の順番を一度だけ復唱する

 

 ぐらいのごく簡単なものでいいです。要するに、なんとなく集中できなくて手が動かない状況をとにかく脱してしまえばいいわけです。「5時間勉強しよう」と思いつつサボっている人より、「この問題だけ解こう」と思って少しでも手を動かしている人のほうが偉いです。とにかくまず1問解くことをゴールにしましょう。

 

  • まとめ

 

 まとめとしては、

モヤモヤした頭をリセット

→冷静に勉強した方がいい理由を考える

→きわめて簡単な作業に取り掛かってみる

 という3ステップです。

 勉強しないといけないと悩むよりは簡単な作業かと思うので、是非取り組んでみてください。

 

 それでは

 

計算ミスを減らす方法

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 

  • 計算ミスは受験生の宿命

 

 数学や理科の問題を解いていると、誰もが避けて通れないのが計算ミスです。特に長い計算の過程があると、途中でミスしたばっかりにそれ以降全部計算し直しという事態に陥ることもよくあると思います。

 かくいう自分もせっかちでチャチャッといい加減に計算をする癖があるので、気を抜くとすぐに計算ミスが発生します。

 ですが、いくら解き方が合っていたとしても、最後の最後で計算ミスをしてしまえば点はもらえせん。京大数学では多少のフォローはあるらしいですが、やはり減点は避けられません。

 

  • 計算ミスはなくせない

 

 誰もが「計算ミスをしないようにしよう!」と思って勉強していると思いますが、計算ミスをなくすことはできませんにんげんだもの

 いくら気を付けていても、計算を無意識下で処理している側面は否めませんから、結局のところ計算ミスは発生するものです。ですから、「計算ミスは必ずするものだ」という前提を持っておくことが大切です。

 

  • 計算ミスを減らす方法

 

 では計算ミスによる減点を避けるにはどうすればいいのでしょうか。自分が普段気にしていることは以下のふたつです。

 

  • 数行おきに過程を見直す

 ゲームのセーブポイントのように、計算を数行行うたびに見直しています。全て計算を終えてから見直していると、最初の方で間違えていた場合は取り返しのつかないことがあります。ですから、ちょくちょく見直して計算ミスを早期発見しておくことで、計算し直しのダメージを減らすようにしています。

 

  • 数字の大きさや次数を直感的に意識しておく

 次に計算ミスに気づきやすくなる意識としては、その計算過程で出てくる数字の大きさや項の次数を大まかに把握しておくということが挙げられます。例えば四次関数の問題を解いているときに、異なる次数の項がぐちゃぐちゃに出てきて困るという経験をしたことが皆さんあると思います。そのようなときでも、何次の項が何個出てくる、というようなイメージをあらかじめ持っておくことで、計算間違いや数え間違いを減らすことができます。

 

  • おわりに

 

 意識的に計算ミスを減らそうと思っても、完全になくすことはできません。ですから、計算ミスを見つけやすくする、計算ミスによるダメージを減らすというスタンスが精神衛生的にもいいのかなと考えています。

 

 それでは。

結果を出して親と先生を黙らせよう

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 今回は尖った話題ですが、結果を出して親や先生を黙らせようというお話をします。

 

 

  • 親や先生は小言を言いたがるもの

 

    皆さんが普段勉強しているなかで、「親がうるさい」と感じた経験は必ずあると思います。何かにつけてこちらの挙動にケチをつけ、隙あらば予備校に放り込もうとしてきたりしてなかなか迷惑ですよね笑

 受験生の子を持つ親は、子供が勉強しているかどうか心配で仕方がないものです。ですから、少しでもサボったり友達と遊んでいると、「勉強しろ」「ずっと遊んでないか?」とこちらの生活習慣に口を挟み制御しようとします。こればっかりは子を心配する親心なので根底にある気持ちを責めることはできませんが、やはり気分のいいものではないでしょう。

 

 また、親と同様に先生も口やかましいものです。勉強しろだの部活をやめろだのいろいろ口を出してきたり、挙句の果てには怠け者だの受験に受からないだの精神攻撃を仕掛けてきます。こちらは親と違って無償の愛などというものはありません。生徒の進学実績が自身の評価につながったりすることもあります。ですから、性格の悪い先生であればなおの事タチが悪いものです。

 

  • 小言を言われても仕方のない人

 

 ですが、小言を言われても仕方ない場合というものも存在します。それはズバリ結果が出ていない場合です。立場が弱いのであれば口出しされても突っぱねることができませんし、突っぱねたならカッコ悪い逆ギレということになります。

 親は我々を育ててくれていますし、先生は勉強のマスターですから、そもそも我々より立場ははるかに上です。ですから小言を言うのは当然の話で、もし成績が悪いのであれば甘んじて受け入れるしかありません。

 

  • 小言を言われることのデメリット

 

 ですがやはりいろいろ言われると気分のいいものではありません。親や先生に小言を言われる具体的なデメリットは以下の通りです。

 

  • やる気がなくなる

 人間は人に強要されるとやる気がなくなるものです。ですから、自発的に勉強しようと思えていたとしても小言を言われたせいでなんとなくやる気がなくなるという経験をした方も多いのではないでしょうか。

 勉強をしろと言われて「今からやろうと思っていた」というのは大抵やらない人の口癖ですが、本当にやろうとしていたとしてもせっつかれてやる気をなくしてしまっているということもあると思います。

 

  • 勉強のペースを乱される

 受験で気分よく成果を出すためには、自分で決めたペースを守ってコツコツ継続することが必須です。人に勉強しろと言われて受動的に勉強しても気分はよくないですし、自分の力で物事を完遂するという能力が身につきません。ですから、人に口を挟ませずに自分の意志で勉強をするという習慣を身につけるには外野の意見は雑音でしかありません。

 また、「しこたま遊んでからメチャクチャ集中して勉強する」タイプの人もいます。このような人は傍から見るといつもサボっているように見えますが、その実成果は人以上に出してることもよくあります。自分に合った勉強スタイルを貫くためには周りから指図を受けてないことが重要になります。

 

  • 精神的な動揺につながる

 これは教育熱心な家庭や進学校の進路指導でありがちなことだと思いますが、「お前の頭じゃ○○大学は無理だ」というような決めつけをしてくることがあります。確かに受験勉強において地頭の側面は決して否定できません。自分も京大には行けましたが、東大や医学部は無理だっただろうなと感じています。

 ですが、行きたい大学があって自分の手ごたえとしては十分見込みがあると思っていても、周りからとやかく言われると不安になってしまうものです。特に相手が難関大卒の場合は変に説得力が出てきてしまうのでなおのこと抗い難いものです。

 受験本番で大切なことは、「自分ならまあ行ける気がする」という漠然とした自信です。これを乱してくる言葉はパフォーマンスの低下につながるものでしかないです。

 

  • 模試や過去問で黙らせよう

 

 ではそのようなパフォーマンスの低下につながるお小言を言わせないようにするためにはどうすればいいのでしょうか。結論から言うと、模試や過去問でいい成績を出すことです。

 単純にテストというだけなら小テストや定期テストがありますが、それらよりは前述の模試や過去問のほうが有効です。理由は以下の通りです。

 

  • 受験者が多い

 模試であれば何万人もの受験生が受験しているわけですから、「たまたま」いい順位がとれたというようなまぐれの側面が小さいです。同じ上位1%でも、100人中1人より10000人中100位のほうが信頼性が大きいものです。

 また、規模の大きいテストだと全国の優秀な受験生も多く受験しています。ですから、それらの人と競い合ったうえでいい成績を取ったと言えば、自分の勉強スタイルの正しさの証明になります。

 

  • 本番のテストに近い

 過去問はもちろん過去の本物の入試問題ですし、〇〇大学模試というような冠模試であればその大学の出題傾向を捉えた本物に近い問題です。そのような試験でいい成績を取るということは、その大学に受かる可能性が高いという何よりの証拠です。

 「○○大学模試でA判定を取った」「2007年度の過去問で合格最低点を取れた」とだけ言えば、口出ししてくる人は大幅に減ることでしょう。

 

  • 総合的な実力の証明になる

 定期試験や小テストであれば出題範囲がはっきりしているので、いい成績がとれたとしても一過性なんじゃないかと疑われます。ですが、模試や過去問は今までの範囲全部なわけですから、それでいい成績が取れれば今までの勉強法が正しかったということを示すことができます。

 

  • それでもダメなら

 

 頑張っていい成績を取ったのにも関わらず口出しをやめない人がいるようであれば、そのような人とはもう距離を置きましょう

 自己啓発の分野で有名な話として、「影響の輪」という考え方があります。自分の周囲の物事を、自分の力で変えることができるものとできないものに二分するというものです。

 今回の話だと、「小言を言われないようにする」という問題に対して、それを改善するために自分がとりうる選択肢は「成績を上げて実力を認めさせる」ということだけです。それでも口を出してくる人がいれば、それはその人の性格上の問題なので「口を出すのをやめてくれ」と言っても無駄です。

 例えば家族が口うるさく人格否定をしてくるのであれば、遅くまで自習室に残って家にいる時間を減らすことが最善です。勉強の催促が止まらない先生であれば、塩対応を連発することで絡まれないように自衛ができます笑。

 究極的な話、人に迷惑をかけることなくいい成績を出せさえすれば受験生としてはパーフェクトです。模試や過去問などで、自分に実力があることを数字で客観的にわかっていれば、あとは小言は無視してOKです。

 

 それでは。

生活リズムを維持しよう【コロナ明けに差がつきます】

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 今回は、コロナ明けに備えて生活リズムを整えるとこの先有利だというお話をします。

 

 

  • 生活リズム?

 

 コロナ自粛に伴い、学校が休校になり一日家で過ごす人が多いのではないでしょうか。もちろんZoom等でのオンライン授業が始まる方もいるかもしれませんが、普段よりも起床時間が遅くなることが多いと思います。また、友達と会えないのでその分深夜までSNSやLINEにのめりこみがちなのではないでしょうか。

 

 ここで問題になってくるのが、そのような生活習慣をコロナ明けに持ち越すと非常に不利になるということです。例えば以前は起きられていた平日の朝、目覚めが悪くなり一日の能率が低下したり、深夜まで寝付けず次の日メチャクチャ眠いなどの事態が考えられますね。

 

  • どのような生活リズムにすべきなのか

 

 結論から言うと、学校があった普段寝起きしていた時刻の30分以内を目途に寝起きしましょう。また、勉強する時間についても学校の時間割とタイミングをそろえると効果的だと思います。

 一日の予定を立てておくと能率的だという話はよく聞くと思います。ですが、実際のところハードルは高いしなかなかできるものではないと思います。ですから、今まで学校で勉強していた時間を勉強に割り当ててしまえば、頭を使わずとも自然と勉強の習慣を維持できます。

 

  • 意外とこれができていないライバルが多いのではないかという予想

 

 考えてみればごく自然な話ではありますが、意外とこのような意識をもって生活リズムを維持している人は少ないんじゃないかと考えています。コロナ明けを見据えて早寝早起きの生活リズムを維持しておくと、コロナ明けにいつも通りの日常にすんなり戻れます。ですが、自粛中に昼夜が逆転し、コロナ明けに生活習慣のギャップに苦しんで成績が下降する人も多いと思います。生活習慣に少し気を付けておくだけで、周りの成績が下がることで相対的に成績が上がるメリットがあるのではないでしょうか。

 

 それでは。

綺麗にノートを取るべきではないという話【成績アップの近道】

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 今回は、綺麗にノートをとることには意味がないというお話をします。

 

 

  • はじめに

 

 みなさんが学校や予備校で授業を受けていると、「ノートを綺麗に取りましょう」とよく言われることがあると思います。先生の板書を丁寧に写し、家に帰って見直しやすいようにという意味が含まれています。

 

 しかし結論から言うと、ノートを綺麗に取ることに意味はありませんし、むしろ成績の伸びを妨げている可能性があります。「なぜ?」「クラスの優等生の○○君のノートは綺麗だ!」「後で見直すときに不便じゃないのか?」と思われる方も多いと思うので、これからそのような問いにお答えしたいと思います。

 

  • 「無駄に」綺麗なノートの特徴

 

 「無駄に」綺麗なノートの特徴は以下のようなものです。

  • カラフルな色使い

 黒の他に4色以上の色ペンを使っていれば、カラフルなノートだと言えるでしょう。

  • 多用されたマーカー

 体感としては全体の3割以上の文章にマーカーが引いてあったら、それは多用でしょう。

  • 必要以上に丁寧な字

 まるで活字を目指しているかのように、字体や文字サイズの統一にこだわった文字です。

 

 みなさんも心当たりがあるかもしれません。要は「華やかで見やすく、綺麗なノート」ですね。

 

  • 綺麗なノートが成績を下げる理由

 

 綺麗なノートを作ることで、成績は下がります。理由は以下のようなものです。

 

  • 「綺麗なノート作成」が目標にすり替わる

 ノートを取ることの究極の目的は、「授業の内容を自分のものにする」ことです。そのため、あとで見返した時に授業の内容を思い出すことができさえすればいいわけです。固定観念に囚われず冷静に考えれば、別に字の大きさや色使いに必要以上にこだわる必要がないのは明らかでしょう。他人に見せるのであればいざ知らず、自分のノートを読むのは自分だけです。そのため、多少汚い字であっても自分の見慣れた筆跡であれば十分読めます

 また、綺麗なノートを取る人にありがちな現象として、綺麗なノートを作ったことで勉強した気になって満足するというものがあります。綺麗にノートをとるために時間と気力を費やした結果、ノートの内容自体は頭にまだ入っていないのに既にやり切った感で力尽きてしまいがちです。その結果、「勉強しているのに成果がついてこない」という最悪の状況に陥ります

 

  • 先生の説明を聞き洩らしやすい

 綺麗な字や華やかな色使いでノートを取ることに集中していると、先生の口頭での説明を聞くことがそっちのけになってしまいます。多くの授業において、板書の内容は参考書に載っている内容であることが多く、思考法や本質は先生が口頭で話す内容に凝縮されていることが多いです。わざわざ参考書に載っている情報をせっせとノートに写すことに労力を費やしていると、肝心な本質情報を聞き逃すことになります。

 

  • 後で見たときのわかりやすさがおざなりになる

 ノートを取ることの本質は授業の内容を自分のものにすることですが、そのためには家でノートを再び開いて、授業の内容を思い出すという作業が必要です。

 綺麗にノートを取っただけでは、その授業で先生が何を伝えたかったのか、今の自分が理解していなかったことは何なのかといった大切な部分を記せていません。

 

  • 適切なノートのとり方とは?

 では逆に、適切なノートはどのように取ればいいのでしょうか。自分は以下の点を意識することが重要だと考えています。

 

  • 色使いを絞る(3色まで)

 色がたくさん使われているととっちらかって見えるので、肝心の内容が頭に入ってきづらいです。ですから基本的には黒、大切な内容は赤、その他備考は青、というように、それぞれの色に明確に役割を決めて少ない色でノートを取ることが望ましいです。

 

  • 論理構造を意識してノートを取る

 単純に板書を取ったり口頭説明をメモするだけではなく、「○○だから△△」という論理構造がはっきりわかることを意識してノートをとるといいでしょう。これは理系科目だけではなく歴史系の科目でも有効で、例えば「飢饉が起こる→幕府が財政難に陥る→○○の改革がなされる」というように歴史上の出来事においても必ず理由と結果が存在するからです。

 数学の板書などでも、黒板に書かれる具体的な解法だけでなく、なぜその解法を選択したかというところからノートを取っておけば、あとで見返した時にその解法を身に着けやすくなります。

 

  • 明日の自分に説明することを意識する←重要!

 これは意外と意識していない人が多いと思っていて、この記事で一番伝えたい内容です。

 人間は忘れっぽいので、授業を受けて家に帰っても授業の内容の大半は忘れています。ですから、ノートを取る際には「このノートを読む未来の自分は多分この授業の内容をほとんど覚えていない」と意識する必要があります。前述の論理構造の話ともつながるのですが、「この問題はなぜこの解き方で解くのか」「この式変形はどういう意味なのか」「なぜこの戦争が勃発したのか」というように、未来の自分がノートを読み返しただけでその授業の追体験ができる情報を書き残しておく必要があります

 この意識を持っておく利点として、未来の自分がこのノートを読んでどこでつまずくかを考えることで、自分の根本的な弱点に気づきやすくなります

 

  • おわりに

 ノートを取る際にこれらの事柄を意識するようにすれば、自然と色ペンをせわしなく持ち帰る暇もなくなると思います。自分が思うに優等生の読みやすいノートというのは、「字がきれいで内容がまとめられている」といった類のものです。本人の性格上特に意識しなくても字はもともと綺麗で、その上前述したようなノートのとり方をスマートに実践しているというノートだと思います。ですから、いわゆる「無駄に」綺麗なノートとは対極の最強のノートです笑。

 今回の記事を一言でまとめると、「すべて忘れ去った明日の自分のためにノートを取ってあげろ!」ということです笑。

 

 それでは。

【コロナ自粛の影響】今が受験の天王山

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 今回は、夏休みがなくなるであろうと予想される以上、今が受験の天王山なのではないかというお話をします。

 

 

  • 受験の天王山とは?

 みなさんが受験生として過ごす中で、「夏休みは受験の天王山」という言葉を聞いたことがあると思います。まあなんとなくここで勝負が決まる的なニュアンスだというのはイメージしやすいと思いますが、具体的な意味は知らなかったので調べてみました。

 羽柴秀吉(後の豊臣秀吉)が、織田信長を討った明智光秀を討伐する際に、天王山を制した方がこの戦いを制するという意味で「天下分け目の天王山」という風に呼んだことが元ネタらしいです。ということは、「夏休みの過ごし方を充実させた人が受験を制する」という意味のようですね。

 

  • 夏休みはなぜ受験の天王山なのか

 夏休みが受験生にとって大切な時期として、受験の天王山と呼ばれる理由は2つあります。結論をいうと、多くの受験生が教育課程をひととおり済ませるタイミングであることと、それに加えてまとまった勉強時間がとれるからです。すなわち受験に必要な範囲の勉強を最低限マスターしたうえで、それを固めるためにガッツリ勉強ができるからこそ受験の天王山と呼ばれているわけですね。

 

  • 夏休みがなくなるだろうという推測

 ではなぜ今このタイミングで夏休みの話をするかというと、コロナ自粛に伴う休校で夏休みが大幅に削られる可能性が高いからです。高校生のみなさん、特に受験勉強をまじめに頑張っている方は高校で留年するかもしれないというヤバい状況にいる方は少ないと思いますが、高校を卒業するためには単純な学業成績の他、出席日数も必要になります。ですから現時点で休校になってしまっている以上、どこかしらのタイミングで授業を行う日数を補わないと、学年全員が否応なしに留年という事態が発生します。

 もちろん学校側はこれを避ける必要がありますから、そうなってくると本来夏休みだった時期に授業が行われるということが容易に想像できます。みなさんも学校側から夏休みが減らされるという連絡を受けてるかもしれませんね。

 

  • 受験の天王山は前倒しされている!

 これらの事実を踏まえると、多少教育課程をカバーできていない部分もあるとはいえ、今この時期に受験の天王山が前倒しされていると考えることができます。本来夏休みであったはずの時期には夏休みが存在しないので、自分なりに自己分析をして能動的に勉強に取り組むことができるまとまった時間を取ることができません。また予備校も集中的な夏期講習を行うタイミングを逸してしまうため、そもそもインプット自体も例年の受験生より少なくなることが考えられます。

 

  • コロナ自粛を受験の天王山にする過ごし方

 ではこのコロナ自粛期間を受験の天王山にするにはどうすればいいのでしょうか。自分が考える過ごし方は、以下のふたつです。

  • 今が夏休みだと考えて1ランク上の緊張感をもつ

 夏休みが受験の天王山と呼ばれる理由の一つとして、受験本番が本格的に迫ってきたと受験生が意識し、緊張感が高まっていることが挙げられます。昭和の受験生が夏休みにハチマキを巻いてガリガリ勉強をしているあのイメージです。ですから、コロナ自粛を受験の天王山にしたいのであれば、「来年の今頃には受験が終わってしまっている」というように受験までの日数を強く意識して緊張感をもつことが必須だと考えています。

  • 予習に力を入れて教育課程を終わらせてしまっておく

 精神論だけでどうにかなるものでもないので、現時点で夏休み並みの急成長を遂げようと考えるのであれば、自分で予習して教育課程を先取りしてしまうことも効果的だと思います。夏休みが受験の天王山と呼ばれる所以は、「ひととおり教育課程を終えたうえで」「復習し固めるために十分な時間勉強ができる」からだと先述しました。ですから、早いうちにすべての範囲を最低限さらっておけば夏休みと同等に近い状況を自分で作ることができます。おすすめの方法としては、チャート式などの基礎に根ざした参考書を用いるほか、受験サプリの授業やYoutubeでの学習が挙げられます。

 また、これのメリットの一つとして、「新しい範囲の内容でも、授業で習わなくても案外自分で勉強できるもんだな」と気づけるというものがあります。授業至上主義が依然根強いですが、まずはそこから解き放たれることで、本当に必要な授業を見抜くことができるようになります。

 

 それでは。

【最強のライフハック】筋トレをしよう【コロナ自粛の過ごし方】

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーと申します。京都大学に通って勉強しつつ、小学生を教えていることで、教育を与える側受ける側の両方を日々体験しています。

 

 今回は、自粛期間中にぜひとも筋トレをしてほしいという話をします。

 

  •  はじめに

 コロナ自粛で家に缶詰の方が多いと思います。家から出られないので人と会う機会が減ったり、漠然と閉塞感を感じているのではないでしょうか。このような状況下だからこそ、筋トレをオススメしたいです

 

 「別に自分運動部じゃないから要らないんじゃないの?」「ムキムキになりすぎても嫌だしなぁ」「なんのメリットがあるん?」と考える方が多いでしょう。ですが、この記事を最後まで読めば筋トレせずにはいられなくなるでしょう笑。筋トレにはあまりにも多くのメリットがあり、しないほうがもったいないというのがもはや常識となっています。実際自分も文化部出身で今も特にスポーツはやっていないですが、ここ1年近く筋トレを継続しています。そこで、自分の実体験も踏まえつつ、具体的なメリットについてお話しします。

 

  • 筋トレのメリット

 筋トレの具体的なメリットとしては、以下のものが挙げられます。

  • ルックスが良くなる

 いきなり現金な話ですが、筋トレをするとルックスが良くなります。具体的には、全身にほどよく筋肉がつき姿勢が良くなります。特に猫背は筋力不足が原因のひとつでもあるので、少し筋トレをしただけで大きく改善できると思います。また、これは男に限った話なのですが、胸筋がつくと男らしい体躯になります。男の正装であるスーツは、胸筋がついたがっしりとした体形でこそビシッと決まるようにできています。また、筋肉がついていればTシャツ一枚のラフな格好でも様になります。特にオシャレに気を使わなくともカッコよくなるので特に男なら筋トレしない手はありません。自粛期間中に人知れずカッコ良くなっておけば、自粛明けに人と会うのが楽しみになりますね笑

  • 体力が向上する・健康になる

 筋トレをすることで、単純に筋力が向上するのはもちろんのこと、余計な脂肪を減らすことにもつながるので健康になります。また筋トレが日常に習慣として根付くと、体に悪いもの・脂肪がつきやすくなるものを自然と避けるようになります。これは体験に基づく話で一般性があるかはわかりませんが、「せっかく頑張って筋トレしているのにポテチ食べて太るのは勿体ない」という心持ちになります笑。

 ドーパミンに関しては以前の記事で悪者のように扱ったため、字面だけ見ると抵抗を感じる方もいるかもしれません。

勉強とスマホ【電源を切ろう】 - 受験ライフハック

 しかし本来は、「物事に取り組む前に感じる期待感」や「満足感」をもたらすドーパミンは、物事に取り組むうえで必要不可欠なモチベーションの源です。スマートフォンSNSによってもたらされるドーパミンは過剰なため有害性が高いですが、筋トレによって得られるドーパミンは適量であり、物事に対するやる気アップや達成感を得ることができます。まあ端的に言ってしまえばみなぎった感じになります笑

  • 集中力が向上する

  受験生に筋トレをオススメするにあたってはこれが一番大切です。血行が良くなり、また無心で筋トレをすることによって精神的な雑念を減らすことができます。とくに前者に関しては、外出制限によって血の巡りが悪くなっている方が多いと思うので、意識的に体を動かしてほしいという側面があります。体の血の巡りを良くすることで、脳みその血流の促進につながります。

 

 以上が筋トレのメリットになります。もう筋トレしたくてたまらなくなっている方も多いと思うので、次に筋トレの方法をお話ししたいと思います。

 

  • 筋トレの方法

 結論から言うと、何も考えなくていいです笑。筋トレの方法でググる雨あられのように情報が出てきて、いろいろ調べているうちに日が暮れます。プロテインを飲む時間ひとつとってもボディビルダーの間で意見が分かれており、発展途上の分野と言えます。ですから方法とかコツとか正しいフォームとかは気にせず、筋トレを始める心理的ハードルをとにかく下げて、まずはテキトーに筋トレを始めましょう。例えば「腕立て腹筋スクワットを30回ずつ」というようにできるだけ簡単に始めることが継続につながります。1週間ぐらい続けてみて、ハマったら情報を集めていけばいいと思います。

 ひとつだけ注意点を挙げるならば、筋肉痛ではなく関節や筋が痛いと思ったらやめることです。まあ最初からそこまで追い込む必要はないと思います笑。

 

  • 最後に

 自分は筋トレ大好きですが、この本はマジでオススメです。

www.amazon.co.jp

 タイトル・表紙からしても明らかですが、脳筋脳筋による脳筋のための本です笑。この本に書かれている、「『筋トレしたらムキムキになっちゃうかも』という心配はボディビルダーに失礼だ」という話がすごく好きです。科学的根拠に基づいて筋トレのメリットが書かれているので、コロナ自粛で暇ならば是非読んでみてください。

 

  それでは。