受験ライフハック

教育に携わる京大生の筆者が考える、受験にまつわるコツと幸せ

大手予備校の特待制度のカラクリ

 京大の理系学生で、中学受験向けの予備校でアルバイトをしているスギゾーです。特待制度とは、優秀な学生の授業料を割引・免除するというものです。あまり一般的には知られていないかもしれない制度で、自分も某予備校から特待を受けたことがあります。今回はその特待制度のカラクリについてお話しします。

  • 特待制度の対象となる生徒
  • 特待制度の予備校側のメリット
  • 特待に選ばれることの意味

 特待制度の対象となるのは、端的に言ってしまえば成績優秀者です。基準については明確になっているわけではない(制度の存在自体あまり知れ渡ってほしくない?)のですが、ネームバリューのある大学に合格する見込みのある生徒に対し優待の案内が届きます。特待制度を受けると、授業料の一部ないし全額が無料になるなどの金銭的な恩恵が得られます。

 ではこの特待制度は予備校にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。それはすなわち、優秀な学生を在籍させ合格実績を作りたいということです。「タダで通わせてくれるというのなら、自習室も使えることだし入っておいてもいいかな」と優秀な生徒に思ってもらうための制度です。ちなみに後述しますが、大手予備校が喧伝する合格実績において、一定以上の割合を特待生が占めています

 そのような特待制度に選ばれることの意味としては、金銭的に助かるということ以上に、「自分は予備校から『こいつは受かる』と思われているのだ」という安心感です。大手予備校は資本主義原理に基づき教育サービスを提供する企業ですから、できるだけ無駄金を使わないように、かつ合格実績を作るために慎重に特待生を選抜しています。非情な話ですが、トップ校に合格している受験生の多くが特待の案内を受けた経験をもっています。そのため、ある意味模試以上に実力があらわれる基準かもしれません...

 それでは。